大自然から受ける感動。それに触発されて次々に溢れるイマジネーションを描こうとするため、描くスピードが油絵の具にとっては早すぎるものとなり、油絵の具が乾くのを待ちきれなくなった画伯は、乾きの早いアクリル画に移行していったというのも、そのスタイルに迫ることができる興味深いエピソードといえるだろう。
高い技術がなければとても扱いきれないアクリル絵の具を用いて、刻々と変化してゆく自然と、そこに満ち溢れる美しさを瞬時に捉え、キャンパスの上に集めてゆく。
美の粋を集めた風景画は、崇高なほどの眩い光の集合体となり、絵の前で目を細める我々を惹きつけ、まるで森の中にいるように、心の底から深呼吸をさせる。それは、我々を包むこの世界の大きわ、強さ、美しさを感じさせ、感動の中に生命の尊さを思い起こさせてくれるからではないだろうか。

ラッテンベリー画伯が暮らすカリフォルニア北部はアメリカが誇る美しい都市と美しい自然が共存している。写真は、ラッテンベリー画伯撮影による朝焼け
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パーフェクトワールドを求めて
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